「ぼけ」よ さらば  アルツハイマー治療に光

microititaro2005-03-21

舞黒一太郎の優雅な電脳日記

   
目次 http://d.hatena.ne.jp/microititaro/20040911



 ●「ぼけ」よ さらば!  アルツハイマー治療に光


舞黒一太郎です。


 老人にとって、もっとも嫌な病気がアルツハイマー(ぼけ)でしょう。しかしこの病にかかっている人は意外に多く、私の周りにも片手以上はおられます。かかってしまうと程度の差はあれ、症状はどんどん進んでいき、発病はえらい人、立派な人であろうと関係ありません。


 この病気の原因は特定されておらず、したがって予防法も確立しておりません。したがって手探り状態での治療がなされているわけですが、このたび日本の理化学研究所脳科学総合研究センター(埼玉県和光市)のチームがマウスを使った実験で、原因解明を試み、その結果を20日付の米医学誌ネイチャーメディシン電子版に発表しました。


 このアルツハイマー病の発症や進行を遅らせる酵素名は「ネプリライシン」。アルツハイマー病の原因物質ベータアミロイドを分解、脳での蓄積を防ぐ働きがあります。チームは神経伝達物質の一種、ソマトスタチンを持たないマウスの脳ではネプリライシンの活性が下がり、ベータアミロイドが1.5倍に増えることを発見。活性の鍵をソマトスタチンが握っていることを解明しました。


 ソマトスタチンは既存の化学物質であり、アルツハイマー病の発症や進行を遅らせる酵素「ネプリライシン」を活性化できる可能性のあることが分かったことになり、予防法開発に大いなる展望が開けます。


 ソマトスタチンは、日本チバガイギー株式会社の医薬部門とサンド薬品株式会社の統合によって1997年4月に誕生した、ノバルティスファーマ株式会社で製造されています。
 その効能効果は、末端肥大症・下垂体性巨人症、消化管ホルモン産生腫瘍であり、糖尿病のインシュリン注射と同様、医者の承認が必要ながら、自己注射が可能であり、保険適応が認められている商品です。したがって商品化そのものには時間がかからないため、新しいアルツハイマー治療薬の登場は、意外に早いと思われます。

※(投資されている方、ノバルティスファーマの株に注目)



 これは久しぶりの日本発のよい話であると思い、ご紹介いたしました。