ガソリンより高いコンビニの水

microititaro2005-04-24

舞黒一太郎の優雅な電脳日記 104話

   
目次 http://d.hatena.ne.jp/microititaro/20040911



 ●ガソリンより高いコンビニの水


舞黒一太郎です。


 はじめてイタリアに旅行した時、驚かされたのは生水が飲めず、常にミネラルウオーターを購入する必要があり、その値段もワインと同様であるということでした。水にお金を払うという発想が全くなかった私にとって、それは大きなカルチャーショックでした。日本では硬水と軟水の区別などまったく考えたことがなく、(空気と水はタダ)とばかり思っていたからです。


 しかし日本も変わりました。コンビニで水をペットボトルで販売するとのニュースにも、外国かぶれの商法がどこまで通用するかと、たかをくくっていたのですが、あれよあれよというまに主力商品になっていきました。


 たしかに我々の飲む水道の水はおいしくありませんし、安全性にも疑問があります。しかし誰もこの水の価格のことを問題視する人はいませんが、世界で奪い合いから紛争を起こしている石油から作られる最終商品ガソリンよりはるかに高いことをみなさんは知っておられるでしょうか。
 ガソリンは1リットルあたり120円程度ですが,このうち60%は税金です。油田を開発して,中東からタンカーではるばる運んで,原油をガソリンに精製したものが、リッターあたりたったの50円なのに、ミネラルウォーターはただ(わき水を汲んできただけ)なのに1リッターあたり120円〜250円程度もします。しかしこの10リットルのミネラルウオーター代金、約2000円で、一ヶ月の家族の生活が出来る所が、世界には多く存在しているのです。



 飲み水だけ水道に高性能浄水器を取り付けたものを使うようにすれば、安全な水が1リットルあたり数円で出来ます。このことを知らないのか,知っていても作る気がないか、おいしい水ブランド志向といった理由で、その五十倍以上の値段のものがどんどん売れているのです。お茶についても同様です。


 この水やお茶を購入しているのは一部のお金持ちだけではありません。貧乏といわれる人や、お金を持っていないはずの学生もどんどん買っています。このことはなにを物語っているのでしょうか。


 すべて(手間をかけることを忌む)ことから起こってきています。良い料理の基本は(よい材料、工夫、手間暇を惜しまない)ことですが、最近の日本人はその美徳を失ってしまったようです。




 確かに一般市民の飲む水道水はどんどんまずく、危なくなっています。


 河川の水質汚濁が進み、強度の消毒を余儀なくされていますが、消毒塩素量と比例してトリハロメタンは多くなるという問題が起こります。塩素と水道水に溶け込んでいる有機物が化学反応して、トリハロメタンができます。通常下水処理した処理水を川にもどしますが、その下流で水道水に取り込むと、親水性酸が多くなり、トリハロメタンが発生します。トリハロメタンを飲み続けるとガンになりやすくなるばかりか、発ガン性のみならず、腎臓障害、肝臓障害を誘発します。


 残留農薬も問題です。田んぼ、畑、果樹園、ゴルフ場等から流出し、河川に流れ、水道水の浄水場の取水口から入り、浄水場で除去しきれない農薬が飲料水へ混じっています。農薬の人体健康障害は、手足のしびれ、神経麻痺を多発させます。


 しかし浄水場でも高度浄水処理など、さまざまな工夫がされるようになってきています。東京都の水道局などでは「この夏、冷やして飲もう!!『東京水』」をテーマに、高度浄水処理水をペットボトルに詰めた『東京水』を夏のイベントや施設見学会などでお客に配り、好評を得ています。しかしそれは全体からみればほんの一部でしかありません。


 またいかに浄水場から出される水がよくても、各家庭に配水される水道管鉛管が古くなり、鉛が溶け出して水道水から検出されることもあります。いわゆる鉛管障害で、鉛を飲料水から摂取してしまうと、人体で濃縮され蓄積され、胃腸障害、頭痛、筋肉痛、全身麻痺、神経錯乱等いろいろな障害が出る危険があります。



 私はあるマンションの管理組合の役員をしていましたが、マンションやビルに設けられている貯水槽のずさんな管理には驚かされました。マンションやビルでは水道の水をいったん1階または地下の受水槽にため、ポンプで屋上などの高置水槽に汲み上げ、各戸へ供給します。
 このタンクの中が問題です。中には藻が繁殖し、ゴミだのゴキブリ、蚊、ネズミなどの死骸があることもあり、老朽化した給水管は鉄錆がこびりつき、錆び瘤ができています。タンクにためられた水には汚れがたまっていく一方なのです。


 トイレや洗濯など飲用以外の水はこれでなんら問題はないのでしょうが、保健所の水質検査に合格していても、その現場を見れば、浄水器無しでは、とても飲み水として使う気にはなりません。


※ 現在の水道局では、安全でフレッシュな水道水の供給を図るため、3階までの建物への直結直圧式給水及び4階以上の建物へ直結増圧式給水により直接水が届くよう、配水施設の整備を推進して、直結給水の拡大に努めています。



 健康は自分で守るというのが基本です。となれば飲み水だけは水道水から、鉛、農薬、トリハロメタンが出てきてもそれを除去できるものを使う必要があります。つまり高性能な浄水器は必要不可欠なのです。逆浸透膜浄水器を末端に設置すれば、鉛0.0006ミクロン、農薬0.0008ミクロン、トリハロメタン0.0008ミクロンといったものでも、逆浸透膜で0.0001ミクロンまで除去できるので安全です。