話し放題 携帯電話の誕生!

microititaro2005-03-18

舞黒一太郎の優雅な電脳日記

   
目次 http://d.hatena.ne.jp/microititaro/20040911



 ●安心して携帯で長電話!  格安定額携帯電話の誕生!


舞黒一太郎です。


 私は日本のユビキタスインフラで、華やかさこそないものの、最も人口カバー率が高いのは、DDIポケットPHSインフラであることを、くどいほど皆さんに申し上げてきました。その人口カバー率たるや現状で94%もあり、2006年末には99%、すなわちほとんどの人が使えるという、驚くべき数字が予定されています。



 なのにこれがPHS(国産技術)であるというだけの理由で、不当な低評価を受けておりますが、音質の良さは卓越しており、電波行政さえ見直せば、現状の携帯よりははるかに優れたものであるということを強調してまいりました。しかしほとんど耳を傾ける人もなく、昨年とうとう外資に買収されてしまいました。それがわが国にとっていかに重大なことかを考える時、この国の官庁、政治家、経済人の無能さに、ずいぶんと歯がゆい思いをいたしました。



 いまやインターネットと両立した携帯電話は、ITの中でも大きな地位を占めています。地方の産業、商店街が衰微する中、携帯電話取扱店が商店街で一番良い場所を占めていることにお気づきでしょうか。それは携帯電話の実質的マージンが極めて大きいからで、需要が若者から老人まで増えていることもあいまって、このような社会現象が起きているのです。その商法は、お得意様の機種変更料金は高く、新規申込者はタダといった極めて不条理なもので、それを支えているのが、べらぼうとも思える高額通話料金です。



 ADSLの普及によりIP電話(インターネット電話)を使う人が多くなり、系列プロバイダー同士であれば通話料が無料、それ以外でも従来とは比べものにならない安い料金で電話がかけれるようになってきています。ならば携帯でも同様なことが可能なはずと思われているかたも多いことでしょう。でもこのうまみのある既得権益を守りたい者にとっては、絶対に容認できないことでありました。



 しかしとうとう、その夢が実現するもようです。私はそれを実現する会社が、電力系の会社が行っていたPHS電話会社「アステイル」を譲り受けた、「庸山」だと思っていましたが、始めるのは文頭で述べた外資系会社となった旧DDIポケット、現「エッジ」です。「ウイルコム」という名称で5月1日よりスタートします。


 その内容はDDIのエリア内であれば、エッジのPHS電話を使うことにより、月額2900円の定額料金で、エッジの電話同士だと無料で「話し放題」となり、他の携帯、固定電話へも今よりは安い、1分26円弱の料金で通話出来るというもので、音質は今の携帯とは比べものにならぬほど明瞭、通話エリアも広く、待ちに待った商品の誕生と言えるでしょう。


 もちろん今はこの携帯端末がまったく普及しておらず、今の携帯でも家族割りなどを使えば料金はほとんど変わらないという指摘が出ると思いますが、月額2900円さえ払えば、「いくら話してもタダの携帯」があることを知った、貧乏な学生達の間から爆発的に広まるのは確実です。また価格が安いことから、セレブのセカンド携帯として、また企業における外商部門の画期的コストダウンも期待でき、この端末の加速度的増加が予想されます。


 また「エッジ」が行っている携帯端末によるパソコン接続事業も、スピード化、2900円等の定額化などが進めば、人口カバー率99%のインフラであることから、既存の無線スポットの大いなる脅威になるかもしれません。


 いずれにせよ携帯電話は老若男女を問わず生活の必需品となっており、この安くて話し放題携帯の登場は、またまた文化、生活様式の新しい変化をもたらすかもしれません。