金子みすゞ 「さびしいとき」 と同行二人
舞黒一太郎です。
私の大好きな(金子みすゞ)さんの詩の一つに、(さびしいとき)があります。
「さびいしいとき」 金子みすゞ
わたしがさびしいとき、よその人はしらないの。
私がさびしいとき、お友だちは笑うの。
私がさびしいとき、お母さんはやさしいの。
私がさびいしいとき 仏さまはさびしいの。
四国八十八ヶ所めぐりで身につける用品のあちこちに、同行二人(どうぎょうににん)と書いてあります。これは八十八ヶ所めぐりを始めた時点で、(あなたはもう一人ではありません、弘法大師があなたとともに旅をしてくださっているのです)ということを意味しています。
人生という旅においても、生まれた時からもうあなたは一人じゃない、お大師様や他の仏様、自らに内在している仏性とともに旅しているのです。
金子みすゞさんの「さびいしいとき」で詩われている「私がさびいしいとき仏さまはさびしいの」のさわりは、まさに同行二人の心を、この天才詩人の言葉を借りて、仏様が私たちに教えてくださっています。