ポラリス(北極星)信仰と空海

舞黒一太郎の優雅な電脳日記

   
目次 http://d.hatena.ne.jp/microititaro/20040911



 


 舞黒一太郎です。


 冬のソナタにおける主人公同士の愛のシンボルとして、北極星ポラリス)が
すっかり有名となり、ポラリスグッズが飛ぶように売れています。しかしこの北
極星信仰が日本の古代からあり、毘沙門天信仰と同化、さらに大和王朝がこれを
東北侵略に利用したことはほとんど知られておりません。その知恵の出所は、坂
上田村麻呂、帰化人の大将軍でした。

 
 古代鉱石採鉱者の神は天津甕星(あまつみかぼし)であり、この神は鉱石採鉱
者のみならず、古代東北国家の守り神でもありました。その強力さゆえ体制側の
古事記では悪神扱いをしています。この先住民の神を天台密教では「星神」とし、
仏教上の星神「毘沙門天」と同化し、中でも特に多聞天(北斗七星)信仰は空海
も修行した白山を中心に広まりました。


 佐伯氏という、古代東北国家出身の一族に生まれた空海が、その影響を強く受
けていることは容易に想像できます。