なぜ民で出来ることを、官でするのか

舞黒一太郎の優雅な電脳日記

   
目次 http://d.hatena.ne.jp/microititaro/20040911



 


 舞黒一太郎です。

○絶対手放したくない利権 (なぜ民で出来ることを、官でするのか)


日本郵政公社郵便小包の業務拡大をめぐる争いが、法廷に持ち込まれました。
民営化を前に、実績狙いの郵政公社の駆け込み割り込みという、「民業圧迫」に
ついての司法の判断が注目されます。もっとも現在の日本は三権分立はなく、そ
れゆえに司法が内閣の意向に添う判断を行うことがきわめて多いため、客観的に
見て、この裁判は民間不利の状態であると思われます。


 公社は法人税の免除など税制面で優遇措置を受けていますが、民間事業者との
公正な競争は不可能であるため、手紙・はがきなどで得た独占利益で、ゆうパッ
クの赤字を補填(ほてん)することになります。その理由は年収600万以上収
入のある人が自転車などで非効率集配業務をしていることを考えれば、すぐ理解
できることです。


 この問題ばかりではありません。もう国や県、市町村の事業が、戦後の緊急事
態を脱しているにもかかわらず、廃止どころかパーキンソンの法則に従い継続、
肥大化している現実があり、これが我が国財政の最大アキレス腱になっているこ
とを国民はもっと知るべきです。
 この解消と、意味のない規制を無くすることこそが我が国の危機的状況を救う
重要な手段であり、民で出来ることをノウハウの無い行政がやっていることがす
べての悪の根源なのです。さらにそれだけではとどまらず多方面で「民業圧迫
をおこない、国益を損なっています。


 まったく公正中立でないマスコミは、(同一の競争条件の下で、公社とヤマト、
他の事業者はサービス、料金面で堂々と競い合ってほしい。そして、郵政民営化
につなげるべきだ。)などともっともらしいことを言っていますが、民と官が競
争する理由はなにもなく、(民で出来ることは民に任せ)、(民では出来ないこ
と官が行う)ことに徹すことこそ、提言すべきなのです。