家庭エネルギー革命

舞黒一太郎の優雅な電脳日記

   
目次 http://d.hatena.ne.jp/microititaro/20040911



 


 舞黒一太郎です。


 ○新太陽熱発電の可能性


 東北大で画期的な超小型、かつ安い、太陽熱発電システムが開発されました。
二年後には実用化されるもようです。いずれは枯渇し、現在史上最高値をつけて
いる原油アメリカが引き起こした戦争の真実の目的は、この石油利権の確保で
あったことは周知の事実です。ポチと呼ばれ、蔑まれながらもアメリカにひたす
ら追従する日本の行為は、資源のない国の、悲しい保身の姿であるのかもしれま
せん。


 これを打開するには、ひたすら自国で出来る、高効率の新エネルギーの開発し
か道はありません。その一環としてソーラー発電を官民共同で果たそうとしてい
ますが、世に喧伝されている割りに多くの問題点があり、それは意外に知られて
おりません。


 つまり変換効率が低く、太陽光の密度が薄いために、この発電には広い面積が
必要で、1キロワット発電のための面積は10平方メートルです。また夜間や雨
の日に発電ができないなどの理由により稼働率が10%と低いため、面積はその
10倍の100平方メートル必要となります。
 したがって、常時発電可能な天然ガス発電所原子力発電所並みの100万キ
ロワットの発電力を持たせるには、100平方キロの土地が必要ということにな
ります。これは10キロ×10キロで、東京の山手線の範囲の半分の面積に相当
します。


 一般家庭で太陽光発電のために使える場所は住宅の屋根ですが、発電パネルが
屋根のほとんどのスペースとるため、デザイン上の問題や、家の強度に負担がか
かるということが生じるばかりか、日本の住宅2500万戸の半分の屋根に3キ
ロの発電器を設置したとしても、その年間発電量は400億キロワット時にしか
なりません。これは現在の日本の総発電量の20分の1で、数字的に電力会社の
脅威にはなりえず、脱石油への貢献度は低いのです。


 しかしことたび開発されたシステムは高効率なうえ安く、またスペースをあま
りとらないため、一般家庭のみならず工業用としてもかなり普及するものと思わ
れます。実現すれば、現在京大などで開発中の宇宙発電などのコストが、画期的
に下がる可能性もあり、砂漠化している地域に設置すれば、この電力を利用した
ポンプを使って汲み上げた水や、海水の真水化により、新たな緑地を生むことが
出来ます。


 まことに夢のある、夢でない、よい話だと思います。



発電効率太陽電池の倍…太陽熱発電に成功

 東北大環境科学研究科の斎藤武雄教授(エネルギー環境学)の研究グループは
8月3日、太陽電池燃料電池よりも1・5―2倍も発電効率が高い太陽熱発電
システムの開発に、世界で初めて成功したと発表した。


 発電機は小型で一般家庭に設置でき、地球温暖化の防止にもつながるとしてい
る。将来はハイブリッド自動車への搭載も目指すという。


 太陽エネルギーを使った発電システムは、太陽電池と呼ばれる半導体に太陽光
を当てて発電する方式が知られている。今回開発したシステムは、太陽熱で温め
た水で液体の代替フロンを120度以上に加熱、細いノズルからガスを高速で噴
出させてタービンを回す。太陽エネルギー量を電気エネルギー量に変換する割合
を示す発電効率は、太陽電池方式が約8%に過ぎないのに対し、約20%と高い。


 タービンは直径約20センチで、厚さ0・1ミリのステンレス製ディスクを0
・1ミリ間隔で100枚程度重ね合わせた単純な構造。火力発電所のタービンは、
大型で複雑な構造のため高価だが、新開発のタービンは価格も安くできるという。


 研究グループは今後、電力会社などと共同で、耐久性の確認などの実証試験を
行うことにしている。


 斎藤教授は「2年以内に実用化したい。家庭用の3キロ・ワットの発電システ
ムなら、太陽熱を吸収する部分を除けば洗濯機並みに小型化でき、価格も50万
円程度まで下げることができるだろう」と話している。